仕分け~勤務医と開業医の月収の差というが

 13,2009 10:00
 
診療報酬の配分「見直しを行う」―事業仕分け(2009/11/11 22:34   キャリアブレイン )

 政府の行政刷新会議第2ワーキンググループは11月11日、事業仕分け作業の対象としていた「診療報酬の配分(勤務医対策など)」について検討を行い、「見直しを行う」と結論付けた。見直しの例としては、「収入が高い診療科の見直し」「開業医・勤務医の平準化」を挙げている。
 
 検討に先立ち、取りまとめ役を担当した民主党の枝野幸男衆院議員は、診療報酬について「典型的な仕分けの作業とは若干異なる」と前置きした上で、「公開という外部の視点が入った中で、医療費の総額を上げる下げるという議論の前に、仕組みや制度、あるいはその議論の中において取り入れるべき視点について、一つの方向性が出れば、今後の診療報酬改定のプロセスの中で生かしていただくという流れになっていくかと思う」と述べた。

 また、厚生労働省の外口崇保険局長は「前回改定で病院勤務医対策を重点的に評価した」とする一方で、「評価はまだ限定的」とした。さらに、前回改定の結果検証で、勤務状況が1年前と比較して「悪化した」との病院勤務医の回答が40.8%に上ったことなどを取り上げ、「ぜひ国民の皆様の理解を得て、こういった勤務医の皆さんの環境改善を進めたい」と訴えた。

 これに対して財務省側は、▽公務員の人件費カットや物価のデフレ傾向が進んでいる現状を勘案して、診療報酬全体の伸びを決定する▽収入が高い診療科の報酬を見直す▽開業医の報酬を勤務医と公平になるように見直す―の3点によって財源を捻出し、勤務医対策に充てることで、「国民負担を増やさずに医療崩壊を食い止める取り組みを行ってはどうか」と提案した。

 取りまとめられた評価シートに記載された民間委員の意見としては、「再診料、特定疾患療養管理料の診療所優遇を廃止すべき」「医療サービスのクオリティに基づいて配分すべき」「開業医、勤務医の比較など、設備投資コストや税などを含めた対比が可能な調査・データ・分析を厚生労働省の責任でしっかりと進めないと、判断すること自体が困難である」などがあった。

 ワーキンググループの評価結果では、「診療報酬の配分(勤務医対策など)」について16人の評価者全員が「見直しを行う」とした。その例としては、「収入が高い診療科の見直し」が14人、「開業医・勤務医の平準化」が13人の支持を得た。また、「公務員人件費・デフレの反映」についても8人が支持したことから、厚労省に対して考慮するよう求めた。


以下のリンクを見ていただければ分かりますが、確かに勤務医と開業医の収入には差があります。
私は開業医の先生の仕事振りや色んな方のお話も聞きますが、正直現在の開業医の先生の方が
色んな意味で仕事量が多い。これは小規模でも組織の長となりその管理に対する様々雑用や、リスク管理、そして当然新規開業となると数千万~億円単位の借金を背負い一大決心の元に開業するわけですから、「楽して儲ける」というわけではありません。そして診療所の院長さんはみな異口同音に「あ~、雇われ院長でいれたらどれだけ気が楽か。」とおっしゃいます。

開業医というと昔の内科の診療所のような聴診器一本で、看護婦は一人で、受付は奥さんが。。。なんて
そんな規模の小さい、甘い事業ではないんです。常にスタッフが辞める辞めないに気を使い、何かあれば
全部の責任は自分にかぶさって、もちろん病気一つ出来ない。その気の張り詰め方たるや
「うわ~こりゃ大変だナァ」と思います。

もしこれで診療所への医療報酬が縮小の方向へ行くと間違いなく街の診療所の数が減り
そしてまた小児科を標榜する病院への患者の殺到するのが火を見るより明らかです。

そしてこれがまず大前提なんですが
「すべての開業医は不遇の勤務医時代をすごしている。」のです。

医者だって当然人間なんですから、仙人みたいに霞を喰って生きているわけではありません。
辛い勤務医時代をすごして漸く自分の城を持てたのに、また医者イジメが始まる。。。
こんな希望のない職種にしてしまって、良い人材なんて集まりませんよ。
この行政刷新会議の連中のいう事を見ているとまるで勤務医と開業医が全く別の人種であるかのような
思い込み方。あらためて言いますが、医療崩壊を招いたのは年収の差などではなく

「小泉改革という医療潰しと研修制度の変更(スーパーローテート制度)」です。

スーパーローテート制度により大学医局に研修医が残らなくなり、そのしわ寄せが僻地医療への医師不足、激務でリスクが大きい外科系・産婦人科不足を招いているのです。このように人の懐具合を公にして世論を煽り、責任の所在をすりかえる論調は見ていて本当に腹が立ちます。

参考リンク
開業医の平均月収、勤務医の1・7倍の208万円 厚労省調査

白線

Comment 6

2009.11.13
Fri
13:06

735 #-

URL

記事を読んでコメントします。私もスーパーローテートで産科の激務にびっくりしたクチです。皮膚科、眼科、麻酔科に行く同僚の気持ちが分かりました。
勤務医→開業医であって、勤務医と開業医は別物ではないと私もそう思います。

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2009.11.13
Fri
22:00

tak #-

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735さま
書き込みを頂きありがとうございます。
やはり、現状を改善するためには医療過誤が起ったとしても即刑事訴追ではなく、専門の調査機関にゆだねる制度等が必要ですね。

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2009.11.14
Sat
22:41

K1郎 #suz0Agps

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うーん・・・しかし実際問題、開業医は多すぎて新規に開業場所を探すのもタイヘンな位で、過当競争の状態です(そのため各種「営業努力」が必要になる)。それに反して勤務医はどこもかしこも人手不足。だったらそもそも開業しなきゃいいんじゃないの?ってことになります。コレを機に開業医と勤務医の適正配置が実現したら、それはそれでいいかも、と思っています。

まぁ、勤務医続けるも地獄、開業するも地獄・・・ですね。でも、他業界だったら、「そもそもその業界にしがみつく必要なし、転職勧奨」ですね。

あとスーパーローテート制度もかなり問題(「医局支配」が無くなって、自分で勤務地・勤務病院を選べるとか)ですが、医学生の女子率アップもかなり問題かと。ワタシが在学中は、大学によって違うものの、女子率は5~10%でした。それが今は20~40%だとか?そのため総合病院の常勤医を継続できる人材が減ってるのも現状に大きく影響しているような気もします(実は我が家にもそーゆー人がいたりして)。この問題は「科」選びにも影響するハズで、女性に人気の小児科・産婦人科・麻酔科の人員不足の原因の一つではないかと思っています。

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2009.11.14
Sat
23:17

tak #GCA3nAmE

URL

K1郎さま
書き込みを頂きありがとうございます。
開業医が多くなる原因は、たしかに勤務医の処遇の悪さも問題だとはおもますが、やはり一国一城の主になりたいというごく普通の感覚による部分もある思います。開業してもこれからは環境悪くなるよ、だからずっと病院に勤務していなさいっていう押し付け論理でよいのかと思います。開業医が増えても、それを支えるだけの医療環境が最初から用意されるべきであって、ただでさえ医療費がかなり低い我国の現状なのですから。
産婦人科医不足の原因の一つは確かに女医さんの増加にも寄ると思います。不足しないようにもっと産婦人科医になりやすい状況(訴訟リスク回避の担保することや充分な医療報酬)をととのえるべきと考えます。
麻酔科の人員不足は、そもそも麻酔科という科はご存知の通り独立したものではなく、全身麻酔は「外科医が片手間にやる」ものであったのに、手術が高度になっていき、麻酔科も専門細分化してきて人が足りなくなったと考えております。それに麻酔科となると所謂ツブシがききにくい事にも寄ると思います。そうなると結局医師の一つの理想のゴールとしての開業出来やすいというものがちゃんと整えられないといけないという結論になるなぁと思います。
だれだって一生使われの身で終わりたくないってのが本音ではないでしょうか。

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2009.11.25
Wed
02:44

中年消化器科 #-

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開業医新米として

私は、神戸市で開業して、4年になりました、その前は大学病院の消化器外科におりました。医師になって20年でしたが、なぜか、肩書がつくごとに増える、会議、患者への数回にわたる説明、長時間のオペ、研修医がいないので、術後の患者管理、標本の整理。週1-2回できる研究が息抜きでしたが、それもバイトでおじゃんになります。とことん疲れて、40半ばでの開業でした。
開業するに当たり、場所は義父のクリニックを継承したので、ラッキーでしたが、内装・医療機械や、広告、保険、職員募集などで数千万円必要でした。初めの1年は損益分岐点でした。2年目で千五百万円ほどの黒字、ここから借金を払うと九百万ほど、3年目で二千万借金を払うと千二百万ほど、今年で三千万ほどになると思いますが、借金を払うと二千五百万ほどになりますか?これから税金納めると手取り千三百万ぐらいです。ここから次の医療機器や外壁の塗装費などを残しておかないといけません。とても経済的に恵まれているとは言えません。仕事内容も看取りや老健の嘱託をしてると、何処へもいけません。夜は勉強会か、送った患者を診に、関連病院へ行くことになります。
厚労省も、このような状態を知った上で、勤務医・開業医に格差があるというんでしょうか?
なんだかむなしくなります。

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2009.11.25
Wed
23:48

tak #-

URL

Re: 開業医新米として

中年消化器科さま
詳細な書き込みを頂きありがとうございます。
そうですね勤務医には勤務医の苦労が、ご開業されてからは開業医としてのご苦労もついて廻った事でしょう。所謂ステロタイプと申しますか、イメージを固定して叩いたり持ち上げたりするのがすきなのが我国のマスゴミですから、こんなものに負けないように頑張って行きたいものです。
そうそう、レセプトオンライン請求導義務化が事実上撤廃されましたね。
皆で声を上げればまだまだ出来る事があるようです!
http://www.m3.com/iryoIshin/article/110795/index.html?Mg=67112d3a8a1c2ce3b7d96b670b84978a&Eml=f4ad4d266bc5fcd3cfbf37c7c2b4a585&F=h&portalId=mailmag

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