あなたは知っていますか?

 14,2008 17:00


私たちが知らなければいけないこと 私たちがしなければいけないこと
~鹿児島市医師会有志「薩摩から医療維新を推進する会」作成

今こそ、「国民の、国民による、国民のための医療制度」を実現しなければ、日本の医療は、確実に沈没してしまうでしょう。

あなたは 知っていますか この事実を。 イギリスは、サッチャー首相が政策で、「競争原理の導入で、医療費を節減しながら質を上げる」を試みましたが、完全なる失敗で終わりました。今、小泉改革は全く同じ政策を選択し、日本の医療は崩壊から破壊へと向かっています。

あなたは 知っていますか この事実を。 サッチャーは、長期にわたり医療費抑制政策をとったため、130万人を超える入院待機患者さんが生じ、なかには入院まで、1年半以上待たされた患者さんもいました。 また、救命救急部門における入院待機時間は3時間32分でした。超音波の平均待ち時間が8週間になりました。 日本の妊婦たらい廻しは、かつてイギリスでも同じでした。

あなたは 知っていますか この事実を。 イギリスでは、がん患者のうち緊急性のある患者さんに限っても、9割の人が治療を受けるまでの待機期間は、乳がん62日、大腸がん95日、前立腺がん143日で、ヨーロッパ諸国で最もがん患者の生存率が低いのです。 がんになっても、進むのをじっと待つしかありません。

あなたは 知っていますか この事実を。 1991年、イギリスの医学雑誌に「医者は不幸である」という論文が発表されました。その背景には「医者の長時間労働」があり、イギリスは研修医の労働時間を56時間としているが、半数が超えており、専門医達も長時間労働のために疲弊しつくしていました。 医療ミスは、国家の政策のミスによるものです。

あなたは 知っていますか この事実を。 日本の医師数はOECD各国に比較し、人口10万人対で100名も少ないのです。 今年6月 文部科学省に出向中だった医学教育課長 三浦公嗣氏(51)らが、東大など主要大学の医学部に「医師はなるべく増やさない方向で頼みます」と電話をかけていた。(日経新聞 2008年10月10日掲載) あなたは 知っていますか この事実を。 文部科学省は、医学部定員を増やすことを決めましたが、 国立大学 42校で363人  平均 4.2人 公立大学  8校で 59人  平均 2.4人 私立大学 27校で271人  平均10.1人 最も増やす必要がある国立大学には、経費削減のためか微増であり、 私立大学の負担が多くなりそうです。

あなたは 知っていますか この事実を。 わが国の国内総生産(GDP)に対する医療費の割合は8.0%にしか過ぎません。 アメリカは13.9%、ドイツ10.7%、フランス9.5%です。 それでいて、医療の質の資料と成る乳幼児死亡率世界最下位、平均寿命、健康寿命は世界第一です。WHOの保健医療制度を医療の質や平等性という観点から総合的に評価した順位では日本は堂々の1位であり、アメリカ15位、ドイツ14位、フランス6位で、いかに医療従事者が努力しているかがわかります。

あなたは 知っていますか この事実を。 現在35万床ある療養病床の中の介護病床を2012年度までに全廃し、医療型病床23万床を8万床に減らし、最終的には療養病床を15万床にする計画を。これでは、安心した老後は送れません。 厚生労働省は、在宅医療をすすめているが、実際は在宅死は激減しています。 あなたは 知っていますか この事実を。 2004年、65歳以上の独居老人が全国に約410万人いて、そのうち約2万人もの人が孤独死をむかえているのです。

あなたは 知っていますか この事実を。 国の試算では2000年度(平成12年度)の国民総医療費は38兆円になると予想しましたが、実際は29.1兆円で、その差は何と9兆円もありました。 2025年には59兆円、2037年には80兆円になると試算していますが、全く根拠がありません。1991年に厚労省は2010年には68兆円、2025年には141兆円になると試算しました。 いかに、試算がでたらめであるか、わかると思います。

あなたは 知っていますか この事実を。 国民総医療費には、税金からの支出があります(公費負担割合)。 昭和55年度は国庫負担割合は30%、地方自治体負担は5%、国民負担(患者負担+保険料)は40%、事業主負担25%でしたが、平成17年度には国庫負担は何と25%に減少しているのに、逆に国民負担は43%(保険料29%+患者負担14%)に増えているのです。 あなたは 知っていますか この事実を。 国民総医療費33.1兆円のうち国はわずか8.3兆円(総医療費の25%)の税金しか支払っていないのに、国交省の天下り法人には国は11兆円もの補助金を払っているのです。

あなたは 知っていますか この事実を。 国の8.3兆円(25%)と地方自治体の3.8兆円(11%)を併せても12.1兆円(36%)しか国は支出していないのに、患者負担は14.4兆円(患者負担4.8兆円、14%+保険料9.6兆円、29%)も支払っているのです。結局は民間負担が主なのです。 なぜ、こんなにも医療費がかかるのでしょうか? 最新医療を受けていると、高額の医療費がかかる。

なんと!手術の時に使う機械や材料費が、アメリカの5~10倍   
例)ペースメーカー  日本:160万円・アメリカ:40万円・イギリス:30万円    

薬 日本:最新の薬は、欧米の5~10倍の値段

あなたは 知っていますか この事実を。 日本のモルヒネ製剤の値段は欧米の2~4倍です。日本のモルヒネ1人当たりの消費量は欧米の極端に少ないです。日本では、高いことも原因の一つでは。

あなたは 知っていますか この事実を。 イギリスは医療費削減政策を変えたことにより、看護師数は33万人から39.8万(21%増)に、医師は9.4万人から11.7万人(25%増)になり、重症者用ベッドは2362床から3213床(36%増)になりました。4時間以上待っていた救命救急患者は2002年は23%もいましたが、2005年にはわずか1.3%までに減少しているのです。 また、2000年に「13週間以上入院を待っていた待機患者」は40万人いましたが、2005年には、何と、3万468人に減りました。「6ヶ月以上入院を待機していた患者」も27万人から、4万806人に激減しているのです。

私たちは、これから何を目指すべきでしょうか。 「効率」もですが、「公平・公正」を重視する政治や官僚に左右されない、新しい医療システムを導入することが大切です。 そのためには、新しい第3者的な現場の声を重視する「最適医療研究所」の設立です。今の厚労省の幹部は殆ど、医学部以外の出身であり、医療、福祉の現場に身を置いたことがない人ばかりです。 私たちは、これから何を目指すべきでしょうか。 格差社会が広がりつつある今、医療の分野だけでも「公平・公正」、「平等」を重視する。そのためには、医療の世界では、「小さな政府」を前提にしないことです。 そして、国民一人一人が、自分の事として、選挙の時、政党ではなく、政策を重視し、また、政策の達成度を監視しなければいけません。

一人の患者さんを治すためには、 その家族、地域、ひいては、国家まで治さなければいけない
チェ・ゲバラ(医師・革命家)

(一部要約)



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