あゆのいいのは丹波の和知川がいちばんで、これは嵐山の保津川の上流、亀岡の分水嶺ぶんすいれいを北の方へ落ちて行く瀬の急激な流れで、姿もよく、身もしまり、香りもよい。今のところここ以上のを食ったことがない。和知川ものを生かして京阪に運び、その日のうちに食えばうまいが、二、三日経たっては脂が抜けてしまう。生きていても、焼いてみるとはらわたなしで、トンネル風に空洞を作っている。はらわたというのは、ほとん...